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静電気

加湿器

印刷室の望ましい温度・湿度
温度 = 23℃前後 /  インキの流動性などに影響を与える。
相対湿度 = 50〜60% / 用紙の安定性に関係する。冬期・乾燥期には静電気防止になる。
印刷室の温度・湿度を管理することにより水上り等の印刷条件も安定する。  
静電気
一般に相対湿度が40%以下になると静電気が起きやすく、25%以下になると静電気が起きると言われている。
静電気の帯電は湿度と密接な関係にあり、湿度が低い環境では物体に静電気が滞留しやすく、湿度が高いときは滞留しにくくなる。湿度を上げることにより、表面の吸着水分量が増 し、表面の電気伝導性が向上し、電荷漏洩の速度が早まる。
電荷の漏洩は、材料の表面、体積内を通る経路だけではなく、大気中への放電もある。高湿度雰囲気中では電荷は急速に大気中に放出される。作業環境において湿度55%以上の場合、静電気は放電量が帯電量を上回るため、結果的に抑制され る。  
チクリとした痛みを感じる帯電電位は3kV(0.4mA以上)、暗闇で青白い光が見えると10kV以上。 静電気はさまざまな場面で発生しているが、1kV以下だとほとんど 人間は感じない。1kVに満たないような静電気が、製造現場では問題になる。

静電気を帯電させない
導電性の資材を使用する/アースを取る/静電気発生の予想箇所に除電機等を設置
静電気を放電させない
金属素材で抵抗値の低いものを使用しない/絶縁物を持ち込まない/予想箇所に除電機等を設置
帯電防止スプレー
スプレーに含まれる界面活性剤が分子中に水と非常にくっ付きやすい成分を持ち、空気中の水分を吸収する。スプレーを吹きかけた面は、非常に細かい水分が付着した状態となり、電気抵抗が下が り静電気が除去される。  

印刷事故
冬期の湿度は大幅に下がりやすく、全国的に相対湿度が40%以下になる。 相対湿度が40%以下になると用紙に静電気が起きやすく、25%以下になると静電気が起きると言われている。
静電気が起きると、フイーダーからの用紙の送りだしが悪く、2枚差し、紙詰まり等の原因になる。また、デリバリーでは、刷られたばかりの刷り本どおしが静電気のために吸い着いたようになり 、裏移り事故や、紙の不揃いにつながる。
印刷室の相対湿度を60%前後に保つことは大事な管理要件となる。

2007-2008 静電気発生MAP
加湿なしで室温を25℃に維持した場合の室内湿度  25%以下地域 25-40%

  2007/10-12

 2008/1                                   2008/2                                     2007/3

 2007/4-5
シーズニングは用紙を印刷室内の温度・湿度に合せる大事な作業である。一般に用紙の含有相対湿度は55〜60%で、印刷室の相対湿度も同じであれば紙癖も起きずスムーズな作業ができる。ワンプむきのタイミングは、工場内湿度のコントロールと関係する。冬期・乾燥期にワンプむきをすると、用紙中の湿気がなくなり、変形したり 、静電気発生や紙の出が悪くなる原因となる。
 

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弊社製品に関連した一般的な技術情報を、社内研修用にまとめたものです。
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2008/2