日常生活での一般的な騒音レベル |
日常生活で「静かだ」と感じるのは45dB(デシベル)以下である。
望ましい音のレベルは40-60dBであると言われている。
騒音レベル[dB] |
音の大きさのめやす |
極めてうるさい |
140 |
ジェットエンジンの近く |
聴覚機能に異常をきたす |
130 |
肉体的な苦痛を感じる限界 |
120 |
飛行機のプロペラエンジンの直前・近くの雷鳴 |
110 |
ヘリコプターの近く・自動車のクラクションの直前 |
100 |
電車が通る時のガード下・自動車のクラクション |
90 |
大声・犬の鳴き声・大声による独唱・騒々しい工場内 |
極めてうるさい |
80 |
地下鉄の車内(窓を開けたとき)・ピアノの音 聴力障害の限界 |
うるさい |
70 |
掃除機・騒々しい街頭・キータイプの音 |
うるさい |
60 |
普通の会話・チャイム・時速40キロで走る自動車の内部 |
普通
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50 |
エアコンの室外機・静かな事務所 |
日常生活で望ましい範囲 |
40 |
静かな住宅地・深夜の市内・図書館 |
静か |
30 |
ささやき声・深夜の郊外 |
静か |
20 |
ささやき・木の葉のふれあう音 |
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室内騒音と住宅における生活実感との対比例 |
騒音レベル[dB] |
道路騒音などの不規則変動音 |
自室内の聞き騒音 |
共用設備(自室外)からの騒音 |
75 |
非常にうるさい |
うるさくて我慢できない |
うるさくて我慢できない |
70 |
かなりうるさい |
非常にうるさい |
うるさくて我慢できない |
65 |
非常に大きく聞こえ、うるさい |
かなりうるさい、かなり大きな声を出さないと会話ができない |
非常にうるさい |
60 |
かなり大きく聞こえややうるさい |
非常に大きく聞こえうるさい、声を大きくすれば会話ができる |
非常に大きく聞こえかなりうるさい |
55 |
大きく聞こえ、少しうるさい |
かなり大きく聞こえる、多少注意すれば通常の会話は可能 |
非常に大きく聞こえうるさい |
50 |
多少大きく聞こえる |
大きく聞こえる、通常の会話は可能 |
かなり大きく聞こえる |
45 |
聞こえるがほとんど気にならない |
多少大きく聞こえる、通常の会話は十分に可能 |
大きく聞こえ、気になる |
40 |
小さく聞こえる |
聞こえる会話には支障なし |
多少大きく聞こえる |
35 |
非常に小さく聞こえる |
小さく聞こえる |
聞こえる |
30 |
ほとんど聞こえない |
非常に小さく聞こえる |
小さく聞こえる |
25 |
通常では聞こえない |
ほとんど聞こえない |
非常に小さく聞こえる |
日本建築学会編 / 建築物の遮音性能基準と設計指針
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音の距離減衰 |
騒音源から離れるにつれて音のエネルギーは拡散、音圧レベルは減少する。したがって音源を受音点から十分にはなすことによって音圧レベルを低減できる。
●反射面のない自由空間
Pワットの音響パワー (PWL/音響パワーレベル)をもつ無指向点音源があった場合、音源よりr(m)離れた全球面上の単位面積を通過する音の強さ(W)、この点における音の強さのレベル(SPL)は以下のとおりとなる。
W=P/4πr2
W0=(10-12W)/m2
SPL=10log(W/W0) =PWL-20log(r)-11
●半自由空間
W=P/2πr2
SPL=10log(W/W0) =PWL-20log(r)-8
音源から受音点までの距離が倍になれば6デシベル音圧レベルが減少する。
音源の距離減衰
縦軸/騒音レベル[dB] 横軸/音源距離[m] 音源/騒音[70.80.90.100.110.120dB]
●線音源・自由音場
W=P/2πr
SPL=10log(W/W0) =PWL-10log(r)-8
音源から受音点までの距離が倍になれば3デシベル音圧レベルが減少する。 |
音の単位[dB] |
音の大きさ(圧力)を表す物理量は一般にパスカル(Pa)単位を使用し、音圧レベルはデシベル(dB)を使用する。パスカル(Pa)でなくデシベル(dB)を使用する理由は、0dB=20μPa、120dB=20,000,000μPaと、Pa表示が非常に分りにくいことによる。dBは人の耳に聞こえる感覚量と対数が比例する
ことより、分りやすさという面からも使用されている。
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測定上の注意 |
騒音測定では一般にマイクロホンを壁や床などから離し、反射音による誤差を少なくする。マイクロホンを手に持つ場合は、身体からなるべく離して測定する。強い風がマイクロホンに当たると、風の音が騒音となって誤差の原因にな
るので、風のある場合は防風スクリーンを使用する。
測定対象の音を止めたときと止めないときの差が10dB以上ある場合は、暗騒音の影響は無視でき、その差が10dB以下のときは補正が必要となる。
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