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スプレー・パウダーの選択

 

スプレー装置

スプレーパウダーの粒径は凡そ20〜50μで、その粒径と加工方法の組合わせで種類の異なるものに分かれる。どの粒径のスプレーパウダーを使うかは、基本的に紙の表面の平滑性による。インキ自体の膜厚は1μ前後といわれ、紙の表面には紙質によるが数10μの凹凸がある。基本的には裏付き防止のために、この空間を埋める粒径が必要となる。平滑性がない紙質であれば、大きな粒径のスプレーパウダーが必要になる。
同じアート紙でもグロス系(表面が滑らか)とマット系では異なる対応が必要となる。
粉体
大雑把な区分では数mm〜0.1mmを粒体、以下を粉体と呼ぶ。粉体の例としては、小麦粉などの粉類、砂、セメント、コロイド、磁性流体などがある。粉体とは粉・粒などの集まった集合体で、粉・粒の間の空間を占める媒質も含めて集合体と考える。粉体一つ一つは固体だが、集合体としては流体のように振舞う場合もある。
粒度/粒度分布 
粉体粒子の大きさの分布(範囲・含有率)を測定したもの。粉体は多数の粒子の集まりで、個々の粒子は大きさが異なり、ある粒度分布をもっている。一般に目開きの異なるいくつかの篩(ふるい)を用いて 、その目開きを通過する割合を測定し積算・重量百分率で表す。
積算値50%の粒度を「平均粒径」としd50(μm)で表す。   
安息角/流動度
粉体を円錐状に堆積させ、粉体の表面が限界応力状態にあるときの、その円錐の母線と水平面との間の角。水平面上に漏斗などから粉体を落下させて角度を測定する。  
流動性の良い粉体ほど角度は小さく、流動性の悪い粉体は角度が大きくなる。
安息角は粉体の大きさと角の丸みにより決まる。例えば砂の場合、川砂では角が立っているので急角度でも安定するが、海砂は角が取れているので緩やかな角度でも流動 する。摩擦力・摩擦係数と関係 し、2つの面の間の凝着、破壊、変形させる力による。

流動性の良い粉体

流動性の悪い粉体
標準篩(ふるい)規格
メッシュ 線径(mm) 開き目(mm) 呼び寸法 開孔率
140 0.075 0.106 106 34.4%
149 0.070 0.100 100 34.7%
166 0.063 0.090 90 34.6%
200 0.052 0.075 75 34.9%
235 0.045 0.063 63 34.1%
281 0.037 0.053 53 34.9%
330 0.032 0.045 45 34.1%
390 0.027 0.038 38 34.3%
440 0.026 0.032 32 30.2%
500 0.025 0.026 25 25.8%
635 0.020 0.020 20 25.0%

メッシュは1インチ(25.4mm)の間にある目数を表す。
篩分けは、一定の大きさの網目を通過する粒子と通過できない粒子に分ける操作で、粒子1個ずつを網目の大きさと照合するので分離精度が高い。ただし、微粒子になるにつれ網を通過する速度、効率は低下 する、篩分けによる粒子の分離限界の粒径は3μm付近と言われる。網の目開きはISOやJISで決められている。
 

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